雷蔵さんの評価:
編集日:2023/01/31
やはり凄いな監督は・・・
たかが肉欲、されど肉欲である。ここまで女性に満足を与え、優しさを引き出す高橋浩一の手腕を今回は痛切に感じた。最初、森さんというこの人妻の緊張感から来るものなのか素のものなのか挙動の異様さに違和感を感じた。が、徐々にそれさえも可愛く思えてくる。旅館に入るなりの言葉●●から始まる情事が凄い。猛烈に感じている。食事の後の情事も悪くなかった。そして駅での別れといういつもながらの構成であるが、台本がある、ない、相手が女優である、ない、そんなことを承知で見ている我々ではあるにしろ切ない思いにさせるラスト。作り物であるとか、そうでないといったことも大切であるだろうけど、直接に入ってくるこの感覚は真実であろう。いい作品でした。素晴らしい。
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